自然治癒力とは
「自然治癒力(しぜんちゆりょく)」とは、例えば何かで指を刺したとか切ったとかの経験は恐らく誰しもが経験したことがあると思います。
その後勝手にカサブタができて治っていきましたよね?
それが「自然治癒力」です。
何かしら身体に損傷を受けた際に時間の経過と共に損傷部位が回復する、回復しようとする力のことを自然治癒力と定義されます。
広義では疲労回復、免疫力、精神的な回復にも使われることがあります。
この自然治治癒力ですが、力が強くなることも弱くなるこもあります。
当然力が強いと回復までの期間が短くなり、弱くなると回復に時間がかかります。
この力が特に強い期間は、成長期です。
成長期は身体の細胞がどんどん入れ替わる時期でもあります。このため古い細胞はどんどん壊され、新しい細胞がどんどん追加されていきます。
(奥の層の細胞が分裂して、押し上げられて行き、最終的に剥がれて排出されます)
この新しい細胞を追加するというシステムの根源は細胞分裂です。
細胞分裂は成長期が終っても行われています。普段はあまり感じる事はありませんが我々の身体はどんどん新しい細胞に作り替えられています。
例えば「爪」や「髪」はどんどん伸びるので細胞分裂が行われた結果だと解りやすいと思います。「垢」これは皮膚内部で細胞分裂が進み、古い層が剥がれた結果です。「フケ」これは頭皮が剥がれた結果です。「うん○」この中の20%は腸内壁の剥がれたものです。
爪や髪が伸びない、垢やフケもうん○も出ないという人は残念ですが細胞分裂していません。
これら細胞分裂が行われ新しい細胞が出来、また古い細胞を排出する行程が「新陳代謝(しんちんたいしゃ)」と呼ばれます。
つまり、新陳代謝が良いということは自然治癒力が高いとも言えます。
新陳代謝は生活習慣が密接に関わっています。
が大事です。
運動
運動をすると血行が良くなるのはお解りになると思いますが、特に「有酸素運動」が大切で、多くの酸素を全身の細胞に運びます。
有酸素運動では特にウォーキングがオススメです。
ウォーキングでは主に足の筋肉を使いますが、人間は全身の筋肉のうち約2/3が下半身に付いています。足をよく動かすとそれだけ筋肉やその間の血管が刺激され血流が良くなります。「足は第二の心臓」という言葉を聞かれた事があるかもしれませんが、足を動かす事は下半身の血流を良くするため心臓の負担を助けることにもなります。
食事
食事は「まごわやさしい」をまんべんなく摂ると身体に良いということは何処かで聞いたことがあるかもしれません。
ま:豆類、豆類には植物性のタンパク質が豊富です。
ご:ごま等の種脂、脂質、ミネラルなどが豊富です。
わ:わかめ等の海草類、ミネラル分が豊富です。
や:野菜、いわずもがな、ビタミンとミネラルです。
さ:魚、良質タンパク質、脂質です。
し:しいたけ等キノコ類、食物繊維やミネラルです。
い: いも類、炭水化物と食物繊維です。
これらを1日の食事で出来るだけ取れるよう心がけることでバランスの良い食生活になります。
身体を作っているものは全て口から摂取したものです。
バランスの悪い食生活をしていると身体の細胞がおかしな活動をします。
くれぐれもお菓子だけで食事を済ませるようなことは無いようにしましょう。
睡眠
睡眠は自然治癒力が発揮される時間です。
睡眠時には「成長ホルモン」と呼ばれる新陳代謝を活発にするホルモンが分泌され、細胞の代謝が盛んに行われます。
つまり、寝ている間に身体が新しく作り替えられているのです。
自然治癒力が高いにも係らず力が発揮出来ないのはしっかりと睡眠が取れていないからかもしれません。
これら3つの項目をしっかりと満たしていれば自然治癒力が高い状態でなおかつ発揮しやすい状態であると言えます。
東洋医学には将来発症する可能性のある病を未然に防ぐ「未病治(みびょうち)」という概念があります。自然治癒力を高めておくということはこの未病治であるとも言えます。
そして特に気をつけることがあります。
お酒とタバコです。
とても重要なことですのでそれにらに関してはまた別に述べたいと思います。