何で使わない方の肩が凝るの?
「『肩こり』というフレーズは英語には無い!だから日本人特有の病気だ」というのをどこかで聞いたことがあることと思います。
実は英語にも「stiff neck(堅い首)」という表現があるんです。表現しているのが「首」なのか「肩」なのかというだけで同じ症状です。(ちなみに「肩」という意味で用いられるshoulderは「肩関節」という意味です。)
ということから日本人特有の症状でない!ので安心してください(?)。
さて、「凝る」というのはいわゆる血行不良の状態で筋肉が固くなってしまった状態をいいます。
長時間同じ姿勢という場面は多々あるかと思います。
パソコン、スマホ、TVを見る姿勢、勉強、裁縫、工作、農作業などなど
「気が付いたらもうこんな時間?」
という場面は結構固まっている時間なのです。
同じ姿勢で固まっていることが原因で起こる症状を「姿勢性症候群」として用いられる事があり、これらは筋肉に限らず靭帯や関節へも影響が出る事があります。
人間が目の前で集中して何かをしようとする時は必ず上体の動作を停止させ、手元を狂わせないようにします。歩きながら裁縫なんて出来ませんよね。
その為には何処かで体を固めないといけないのですが、その固めている時間が度を超すと身体は「あ!この人にとってはこの姿勢が楽でないといけないんだ?!」と思うか思わずか解りませんが固くなっていきます。
まずは「長時間同じ姿勢を保つと固まる」ということが大前提にあります。
固まるまでの時間は人によりますが、およそ20分といわれています。つまり1時間に3回は休憩が必用です。
右利きの人の場合、何かしらの作業をする場合はやはり右手をよく使うことになると思います。
そのとき、左手はどのような状態なのか確認したことはあるでしょうか?
例えば
お皿洗いでは左手は滑らないように力を入れてお皿を固定して持っていますよね?
裁縫では合わせた布や手元が狂わないよう力を入れて固定していますよね?
草引きでは左手で体重を支えたり袋を握りしめていたりと一定箇所で固定していますよね?
そうです、右利きの人の場合、左手は無意識のうちに右手のために「固定する」という作業を担っていたのです。
これは意識せず自然とやっている行動なので意外と見落とされますが左手はかなり重要な役割をしているのです。
そしてその役割は「固定」つまり「動かさないこと」の場合が多いのです。
それこそが使わない方の肩凝りの原因の1つとなるのです。