二足歩行が肩こりの原因?
人間は二足歩行で生活する生物です。
ただ、いきなり二足歩行で歩けていた訳ではなく、元々木の上で生活をしていた種族が寒冷期に木々が枯れることで草原に追いやられて2足で立って遠くを見渡したというのが始まりのようです。
そして草原生活に不慣れな祖先の中でも草原でうまく走れる種族だけが生き延びた結果、2足歩行に適した身体になっていったとされています。
猿人は約2000万年前に登場したとされています。
ですので、もともとは四足歩行の動物の身体であって、進化はしているものの一部は適さない部位もあるのです。
身体に関しては「未だ進化の途中段階である」とも言えます。
特に肩周りの筋肉は複雑で、いろんな角度に回すことが出来るので非常に便利なのですが、実は二足歩行で腕をぶら下げている状態は筋肉からすれば安定した状態ではないのです。
肩の筋肉が安定するポジションのことを「ゼロポジション」と呼び、厳密に言うと肩甲上腕リズムなど複雑な話になりますが、イメージ的に「ガッツポーズ」をした時の位置で、ここが最も肩周りの筋肉が安定した位置になります。
このゼロポジションは肩の筋肉が最も安定した位置ですので、肩が抜けたり五十肩になったりした際の治療にも使いますし、野球の投球動作ではゼロポジションの位置で投げると肩に負担がかからないとされ重宝されています。
では、腕をぶら下げている状態ではどうでしょうか?
ガッツポーズの位置から降ろしていきますから、当然肩の上にある筋肉はビーンと引っ張られた状態を強いられますし、肩の下にある筋肉は縮まって、場合によればクシャッと曲げられた状態になります。
このように人間は肩を下げているだけで筋肉はアンバランスな状態であると言えるのです。
血行を良くするには肩周りの筋肉をいかに大きく動かしてあげることが大事かということが解ると思います。